引退白鵬が描く20億円「日本橋部屋」の全容 設計は“新国立”の世界的建築家に…

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 日本相撲協会に現役引退届を提出した横綱白鵬(36)が、水面下で早くも独立に向けた準備を進めているという。

 2019年9月に日本国籍を取得した白鵬は、今年5月に年寄名跡「間垣」も取得済み。正式襲名は2度の年寄資格審査委員会と理事会の承認を得る必要があり、

「すでに1度目の審査委員会はパスしたものの、かなりの反対意見が出たと聞いている。これまでの横綱らしからぬ言動、素行の数々が問題になった。29日開かれた2度目の審査委員会も紛糾必至とみられましたが、歴代最多の通算1187勝など圧倒的な実績を残している以上、最終的には『間垣襲名』を認めざるを得ないでしょう」

 とは、古株の角界OBである。

 今後は宮城野部屋付きの間垣親方として後進の指導に当たることになるが、「もちろん『部屋付き親方』で満足するようなタマではない」と、この角界OBが続ける。

■再来年の独立に向けて着々と…

「師匠の宮城野親方(元前頭竹葉山)が来年8月に65歳の定年を迎える。70歳までの延長を協会に申し出る意向ともっぱらだが、白鵬はすでに幕内石浦、十両炎鵬、十両北青鵬ら自らスカウトした複数の内弟子を抱えていて、師匠が定年となったタイミングで宮城野部屋を継承することになる。そのうえで、2年後に宮城野部屋の力士を引き連れ、新天地で自分の部屋を起こす腹積もりです。事実上の独立です」

 白鵬は20度目の優勝を飾った11年9月場所の一夜明け会見で、将来について言及。

「銀座に部屋を開きたい。稽古場をガラス張りにしてね、世界中、日本中から集まるいろいろな人に見てもらいたいですね」と、得意顔で構想を披露したことがある。以来、何度も「日本を象徴する大都市に」と“銀座部屋”の夢を語るようになった。

 周囲は「大風呂敷」と苦笑いで取り合わなかったが、実際は今も着々と準備を進めているというのだ。

「銀座にガラス張り」は頓挫

 事情に詳しいタニマチ筋が日刊ゲンダイの取材にこう言った。

「正確に言えば、銀座部屋構想はすでに頓挫しています。白鵬の予算は土地と建物を合わせて20億円。さすがに、平均坪単価が7000万円を超える銀座では無理だった。そこで、目をつけたのが同じ東京・中央区の日本橋です。白鵬の後援者筋が複数の不動産業者に土地探しを依頼している。周囲には、23区内で広く希望に合った土地を探してはどうかという声もあったが、白鵬は『日本の発祥の地』『相撲界では西より東の方が番付の格が上。だから東京の東側の方が縁起がいい』と言っている。五街道の起点と発祥の地を勘違いしているのはご愛嬌ですが、日本橋に強いこだわりを持っているのは確かです」

 このタニマチ筋によれば、白鵬側が業者に伝えている条件はこうだ。

 まず、土地の広さは100坪以上。これは、通常は部屋に1つの土俵を2つつくるためだ。

 現役時代のライバル、元横綱稀勢の里荒磯親方が茨城県阿見町に新設し、来年5月に完成予定の荒磯部屋が、稽古場に2つの土俵を設置することで話題になった。早稲田大大学院スポーツ科学研究科で相撲部屋の在り方を研究した荒磯親方が、稽古の効率性を考えて実現するものだが、白鵬もこれに倣った格好だ。

 1階に稽古場、2階と3階は弟子の住居にあてる。現在、墨田区内にある宮城野部屋には白鵬を除いて17人の力士が所属している。それだけの人数を抱えることを考えても最低でも100坪の広さが必要だとし、その土地の上に4階建てのビルを新築する構想。最上階には夫人と1男3女との住居を構えると具体的である。前述したように、20億円の予算を用意しているという。

■ミーハーで権威に弱い

「遅くとも今年中に土地を決め、すぐに着工して23年には完成したいと要望している。白鵬の独立を支援している後援会の人間やタニマチには、部屋の設計は、新国立競技場などを手がけた『世界的建築家の隈研吾さんにお願いしようかな』などと言っているそうです。芸能人との人脈も広げていることでも分かるように、いかにもミーハーで権威に弱い白鵬らしい発想です」(前出のタニマチ筋)

 傍若無人な立ち居振る舞いでミソをつけまくった白鵬が、親方としてまともな弟子育成ができるかは疑問が残るが、東京の新たな観光名所にはなりそうだ。

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