<9>“代表実績ゼロ男”鎌田大地の独1部移籍に驚きの声が上がった
2015年に高卒ルーキーとして鳥栖入りし、1年目からリーグ戦21試合、3得点と華々しい活躍を見せた鎌田大地は「J1公式戦450分出場」という規定を夏にはクリアして「最低年俸460万円のプロA契約」に移行。年俸が上がったタイミングで両親の幹雄・貴子夫妻に気の利いたプレゼントを贈った。
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「当時は主人が尼崎、私と子供2人が愛媛に住んでいました。夏のある日、愛媛の家のチャイムが鳴り、ドアを開けると『鎌田貴子様』と書かれた宅配便が届きました。何だろうと思って中身を見ると、高級時計と直筆の手紙が入っていたんです」と母は驚きを口にする。
「小っちゃい頃から応援してくれてありがとう。厳しく叱ってくれたからこそ、今がある。本当にお母さんのおかげです」
この手紙を読んで、貴子さんは涙があふれて仕方がなかったという。
「早速、お父さんに電話をすると『こっちにも届いたわ』と言うんです。ペアウオッチをわざわざ夫婦別々に配送してくれるなんて……。しかも、それぞれに手紙まで。大地の優しさに胸が熱くなりました」