“ダメ大関”正代は初場所で奮起できるか…照ノ富士を昨年同場所で何度も追い詰める
誰が横綱の一人旅を止めるのか。
7日、大相撲1月場所(9日初日)の取組編成会議が行われ、横綱照ノ富士(30)は初日に大栄翔(28)、2日目は若隆景(27)と戦うことになった。
この一人横綱は先場所で通算6度目の優勝。日刊ゲンダイのインタビューでも「右四つ左上手という理想の相撲に近づいている」と話していた。こうなると、いよいよ他の力士は手が付けられなくなる一方だ。
イキのいい力士がいないわけではない。朝青龍の甥っ子・豊昇龍(22)、鶴竜の薫陶を受けている霧馬山(25)らのモンゴル勢しかり、先場所は返り入幕の阿炎(27)が12勝3敗で復活ののろしを上げた。他にも勢いのある若隆景や明生(26)、今場所新入幕を果たした大鵬の孫・王鵬(21)ら注目力士は多い。
とはいえ、まだまだ照ノ富士に土をつけるには力不足。今年一年で何とか足がかりをつくれれば、といったところだろう。
大関昇進後2ケタ勝利は1回 照ノ富士にも5連敗中
ある親方は「今場所は大関の正代(30=)に期待したい」と話す。正代といえば、大関昇進後、2ケタ勝利は1回だけ。照ノ富士にも5連敗中で、到底期待できそうにないが……。
「屈辱をバネにできるかどうかです。正代は昨年秋場所(9月)で大関貴景勝、九州場所(11月)は照ノ富士と対戦できず、2場所連続で割崩しの憂き目に遭っている。正代はいずれも優勝争い圏外どころか勝ち越しがやっとだったので、審判部に『終盤で上位力士と当てる価値なし』と判断された。大関にとって恥以外の何ものでもない。これにショックを受けて奮起するようなら期待できる。本人の性格的に『細く長くでいいや』と思っている可能性もありますが……」(前出の親方)
正代は昨年1月場所では照ノ富士を何度も追い詰め、引退した白鵬(現間垣親方)も苦手な力士に正代を挙げていたほど。優勝経験もあって何より大関なのだから、ただのデクノボーではない。
ダメ大関と言われっぱなしか否か。今場所が分水嶺となりそうだ。