馬場咲希が初メジャー挑戦で気づいた「高弾道ボールは武器になる」からの猪突猛進
すぐにでも海外に行きたい
中学1年生から指導を受ける坂詰和久コーチをキャディーに起用した大会は初日73、2日目72、3日目70と日を追うごとに調子を上げてスコアを伸ばしていった。
疲れの出た最終日は78と落としたものの、「楽しすぎました。特に雰囲気がお祭りみたいで、すごくいい。すぐにでも(LPGAツアーに)行きたい、と思うようになりました」(馬場)。
175センチの長身から繰り出す高い弾道が日本ではストレスに感じることもあったのが、LPGAツアーの選手たちはさらに高い弾道で飛ばしていることをそばで目撃し、高弾道ボールが武器になることに気づいた。そうなると、行動は早かった。
6月の時点では「聞き取るのが大変で、何歳なの? と聞かれたことぐらいしかわからなかったのを、もっと話せるようになりたいと思って」オンラインでの英語のレッスンを開始。移動の車中などの時間を有効に使って勉強している。
「全米女子アマ」では哲也さんが地元のキャディー起用を決めたことに当初「嫌だな。パパがやってよ! と思っていました」(馬場)。
それが初対面で打ち解け、英語も「話してみれば何とかなるもの」と試合中に雑談できるまで成長していたことでスムーズにコミュニケーションできたことが優勝につながった。国内では優勝した7月の「関東ジュニア」以来となる舞台で、どこまで成長したプレーが見られるかが注目だ。
(森伊知郎/スポーツライター)