著者のコラム一覧
友成那智スポーツライター

 1956年青森県生まれ。上智大卒。集英社入社後、今はなきPLAYBOY日本版のスポーツ担当として、日本で活躍する元大リーガーらと交流、米国での現地取材も頻繁に行いアメリカ野球やスポーツビジネスへの造詣を深める。集英社退社後は、各媒体に大リーグ関連の記事を寄稿。04年から毎年執筆している「完全メジャーリーグ選手名鑑」は日本人大リーガーにも愛読者が多い。

あつい信仰心を持つ大リーガーの宗教事情 東武東上線沿線で宣教活動を経験した変わりダネも

公開日: 更新日:

 しかし、最近はポリシーを転換し、自分の職業や特殊技能を通じて教団に貢献することをミッションとした。そのため、ハーパーも野球を通じて貢献することを第一にしており、ファンにサインを求められると、ルカによる福音書に出てくる「神にできないことは何ひとつない」というフレーズを書き添える。

■コミュニティーバイブル教団

 この教団は2018年に2つの独立系の福音派教団が合同してできたプロテスタントの新興宗派だ。

 この無名の教団が全米で知られるようになったのは、教団に所属するバイロン・ヨーンという牧師が、メジャーを代表するスーパーサブとして人気があったベン・ゾブリスト(当時カブス)の相談役となって毎月1万ドル(約137万円)の献金をさせていただけでなく、ゾブリストの妻ジュリアナと密通し、離婚の原因をつくったことで世間から痛烈に批判されたからだ。

 ゾブリストは、妻と、自分の信頼する牧師の密通を知ると離婚を決意。19年5月には球団に「個人的な理由」でしばらく戦列を離れることを伝え、泥沼の離婚裁判に臨んだ。ゾブリストは4カ月戦列を離れたことと精神的なショックで急速に劣化し、翌20年限りでユニホームを脱ぐことになった。

 コミュニティーバイブル教団は事件が発覚するとすぐにヨーン牧師を追放し、教団はこの事件とは一切関わりがないという姿勢を貫いている。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人原前監督が“愛弟子”阿部監督1年目Vに4日間も「ノーコメント」だった摩訶不思議

  2. 2

    巨人・阿部監督1年目V目前で唇かむ原前監督…自身は事実上クビで「おいしいとこ取り」された憤まん

  3. 3

    松本人志は勝訴でも「テレビ復帰は困難」と関係者が語るワケ…“シビアな金銭感覚”がアダに

  4. 4

    肺がん「ステージ4」歌手・山川豊さんが胸中吐露…「5年歌えれば、いや3年でもいい」

  5. 5

    貧打広島が今オフ異例のFA参戦へ…狙うは地元出身の安打製造機 歴史的失速でチーム内外から「補強して」

  1. 6

    紀子さま誕生日文書ににじむ長女・眞子さんとの距離…コロナ明けでも里帰りせず心配事は山積み

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    メジャー挑戦、残留、国内移籍…広島・森下、大瀬良、九里の去就問題は三者三様

  4. 9

    かつての大谷が思い描いた「投打の理想」 避けられないと悟った「永遠の課題」とは

  5. 10

    大谷が初めて明かしたメジャーへの思い「自分に年俸30億円、総額200億円の価値?ないでしょうね…」