阪神・岡田監督は来年限りで勇退できるの? 18年ぶりセ制覇でも選手は「勝ち方」身に付かず

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ポストシーズンを見据え、選手にハッパか

 今季の阪神は、岡田監督が球団に四球の査定アップを要望、これが容認されたことでチーム全体の四球数は、現時点で昨季の379を大幅に上回るリーグ断トツの516(敬遠含む)に増えた。盗塁などの作戦もベンチが主導したことで得点力が向上。チーム本塁打はリーグ5位の79ながら、リーグトップの539得点をマークした。

 しかし、20日の巨人戦(甲子園)以降の6試合は1試合平均で3.8個あった四球は2.3個に減少。岡田監督が「一発で崩れるで」と指摘した兆候は、数字にもハッキリと表れているのだ。

 岡田監督と同じ1985年日本一戦士の福間納氏は「8月以降、怒涛の勢いで勝ち続けての優勝。選手は安堵感もあるでしょう。岡田監督はポストシーズンを見据えて、選手にハッパをかけるつもりだったのではないか」と、こう続ける。

「岡田監督は動物的な勘があるというか、勝負勘に優れた監督。前回就任時から、ここぞのタイミングで言葉を発し、選手に危機感を持たせるのがうまかった。主力であっても不調が続いたり、野球に取り組む姿勢に問題があると判断すれば、遠慮なく二軍に落とす。2005年は絶対的エースだった井川、今年は青柳、西勇、佐藤輝がそうです。26日のヤクルト戦も、満員のお客さんの前でぶざまな試合はできないにもかかわらず、長坂、小幡、小野寺とベンチメンバーをスタメン起用して勝利。いくら消化試合とはいえ勇気がいることです。スタメンを外れた坂本や木浪も刺激を受けたことでしょう」

■「勝ち方」を知る過程

 阪神の強さは岡田監督あってこそだが、しかし、任期は来季まで。

「阪神はレギュラーに20代の選手が多く、黄金期を構築する可能性はある。でも、岡田監督がちょっと手綱を緩めると、途端に淡泊な野球になる。阪神は前回優勝の05年以降、常に優勝争いできる戦力を有しながら、18年間も優勝から遠ざかった。チームはまだ成長過程にある。岡田監督が指揮を執る来年までに選手が『勝ち方』を身に付けることができるのか。個々の選手が高い意識を持ってプレーしないことには、岡田監督も辞めるに辞められないでしょう」とは、在阪の放送関係者。

「オカダの考え」を吸収できる時間は決して長くない。

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