著者のコラム一覧
永田洋光スポーツライター

出版社勤務を経てフリーになり、1988年度からラグビー記事を中心に執筆活動を続けて現在に至る。2007年「勝つことのみが善である 宿澤広朗全戦全勝の哲学」(ぴあ)でミズノスポーツライター賞優秀賞を受賞。近著に近著に「明治大学ラグビー部 勇者の100年」(二見書房)などがある。

日本はなぜラグビーW杯1次リーグで敗退したのか…無駄にした強化試合、繰り返された得点直後の失点

公開日: 更新日:

 65分には、途中出場のWTBジョネ・ナイカブラがトライを奪い、松田がコンバージョンを決めて再び2点差と迫ったが、やはりキックオフリターンから再獲得を狙ったキックを確保できず、そのままアルゼンチンにトライを許した。

 立ち上がりに奪われたトライも勘定に入れれば、相手が蹴り込んだキックオフを有効なアタックに結びつけられず3度失点した。7月の強化試合の段階から指摘されていた「得点直後の失点」を繰り返して、追撃ムードを自らしぼませてしまったのだ。W杯本大会に入って少しずつチームの骨格が固まり、攻守に連携が取れるようになったジャパンだが、大会前に出た課題はきちんと修正できなかったのである。

■強化試合での若手重用が結果的には時間的ロスに

 いや、本大会に入ってからも、イングランド戦、サモア戦と最後の20分間の失点が課題として浮かび上がったが、これも修正できずに、追い上げるべき時間帯に逆に突き放された。

 要するに、チームの大枠はできあがったものの細部までは完成させられず、最後は選手個々の頑張りに頼らざるを得なかった。それがベスト8に届かなかった原因だろう。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    無教養キムタクまたも露呈…ラジオで「故・西田敏行さんは虹の橋を渡った」と発言し物議

  2. 2

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  3. 3

    吉川ひなのだけじゃない! カネ、洗脳…芸能界“毒親”伝説

  4. 4

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  5. 5

    竹内結子さん急死 ロケ現場で訃報を聞いたキムタクの慟哭

  1. 6

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 7

    木村拓哉"失言3連発"で「地上波から消滅」危機…スポンサーがヒヤヒヤする危なっかしい言動

  3. 8

    Rソックス3A上沢直之に巨人が食いつく…本人はメジャー挑戦続行を明言せず

  4. 9

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 10

    立花孝志氏『家から出てこいよ』演説にソックリと指摘…大阪市長時代の橋下徹氏「TM演説」の中身と顛末