今季の大谷翔平は「野手&由伸専属投手コーチ」の新二刀流…打者目線での助言が至上の強みに
元々大谷は若手の面倒見が良い。リアル二刀流をこなした昨季までのエンゼルス時代は打撃だけでなく、投球に関しても同僚投手に惜しみなくアドバイスしてきた。
エンゼルスタジアムでロッカーが隣同士だった先発左腕サンドバルからオフの過ごし方を聞かれると、2021年のオフに、自身が契約するトレーニング施設「ドライブライン・ベースボール」で一緒に汗を流した。サンドバルが5本指のソックスを着用しているのも「足の指でしっかりと地面を掴むことができて下半身が安定する」という大谷のすすめによるものだ。
若手投手には変化球に関して聞かれることが多かったそうで、昨季、本格的に球種に加えたスイーパーの握り方を伝授することも。大谷の助言もあって救援投手のワンツ、デービッドソン(現オリオールズ)はスイーパーを習得したという。
昨年9月に右肘靱帯修復手術を受けた大谷は今季、DHに専念する。山本の投球をベンチからじっくりと観察して適切なアドバイスができる上に、相手打者の心理など、打者目線での助言も可能だ。渡米1年目の山本にとってこれほど心強いものはない。