全米女子プロ最終日 山下美夢有には痛恨の8番に…「流れ」を手放し勝利の女神に逃げられた
両者のスコアはバック9で動きましたが、山下にとっては8番のミスが大きな敗因になりました。
国内では2年連続年間女王になっている山下ですから重圧に負けたわけではないでしょう。それでも海外メジャーの優勝争いは別格です。優勝の2文字がチラつけば、誰でも力みや打ち急ぎとなって現れます。いつも以上に冷静なメンタルコントロールが重要になります。山下にとって今回の敗戦は新たな課題となったことでしょう。
その山下や古江彩佳、西村優菜の活躍で、身長が150センチぐらいで小柄かつ、飛距離で劣っている選手でもパワーゴルフに対抗できることは証明されています。全米女子オープンは笹生優花と渋野日向子がワン・ツー・フィニッシュを決め、5人がベスト10入り。今回も3人がトップ10でフィニッシュしました。日本選手が力をつけてきたことは間違いありません。
海外では国内とは違う芝とグリーンに早く慣れること。ここぞというときにチャンスパットを決めて「流れ」を持ってくる。あるいは、ピンチをしのぎ「流れ」を離さずプレーできるか。
「あの1打が……」と悔やむ惜敗で学ぶことは多いものの、その学びを結果に結びつけて欲しい。そんな苦言を呈することができる時代になったということです。