妥協を許さない厳しい指導で「鬼」と称される井村氏だが、チームとデュエットに出場する比嘉もえ(16)も愛弟子だ。大阪のAS関係者がこう明かす。
「22年には史上最年少の14歳で世界選手権に出場。『100年に1人の逸材』といわれるが、ナショナル・トレーニングセンターがある東京、地元・広島の選択肢が複数ある中、大阪の四天王寺高へ進学したのは『井村クラブ』で井村氏に教わるため。元広島のプロ野球選手だった父親も『任せるなら井村先生しかいない』とのことでした」
東京五輪後、井村氏は「次のコーチに譲りたい」とチームを去ったが、再びの待望論は、日本の危機感を表している。