大ケガでパリ五輪に黄色信号…打ち明けた胸中「チームメートは仲間であると同時にライバル」
藤井萌夏(アーティスティックスイミング/19歳・中京大)第3回
2月2日開幕の世界水泳選手権で日本がパリ五輪切符を掴むことが確実視されているが、その大舞台に藤井が立てるかといえば、「微妙なライン」だという。
腰に椎間板ヘルニアというバクダンを抱えているからだ。
昨年7月の世界水泳(福岡)に向けた代表合宿中に腰痛を発症。同大会には出場したものの、痛みが再発したため、昨年10月上旬のアジア大会は補欠に回ることになった。
パリ五輪には従来までのテクニカルルーティンとフリールーティンに加え、アクロバティックルーティンが加わる。
同種目にはリフトという大技が7回ほど盛り込まれる。他の2種目は3、4回のため、リフトの際に土台の役を担当する藤井にとって、大きな負担になっていたことは確かだ。
■日本代表9人のうち1人だけが補欠
世界選手権などの大会では種目ごとにメンバー入れ替えが可能だが、五輪は同一の登録メンバーで3種目を演じなくてはいけない。日本代表は全9人で、パリ五輪の登録メンバーは8人。1人だけが補欠に回る。これが現在の藤井の立ち位置だ。