低迷続くエンゼルスに「大谷の呪い」…主力を不本意な形で流出させた球団には“負のジンクス”

公開日: 更新日:

トラウトは左膝手術、エース左腕はトミー・ジョン

 昨季、アジア人初の本塁打王を獲得した大谷の流出は、観客動員も直撃した。一時的にポストシーズン進出争いの輪に加わった昨季、1試合平均3万2600人でメジャー12位だったが、開幕から低迷が続く今季は同3万874人(16位)と1700人近く減少しているのだ。

 昨季、レギュラーに抜擢された正捕手オホッピー(24)、ネト(23)、シャヌエル(22)、モニアク(26)ら期待の若手が今季、2ケタ本塁打をマークするなど、まずまずの働きを見せているとはいえ、相変わらず主力に故障者が続出。大谷流出で負担が増えた主砲トラウトは5月に左膝半月板損傷で手術、左のエース格であるサンドバルは肘の靱帯を修復するトミー・ジョン手術を受けて早々と離脱した。先発、リリーフ合わせて投手だけで延べ7人が負傷者リスト(IL)入りし、不調でマイナーに降格するケースも目立つ。現状は投手の若手有望株2人を緊急昇格させてローテをやりくりしている状況だ。昨季世界一のレンジャーズ、地区3連覇中のアストロズなど強豪ひしめくア・リーグ西地区を戦い抜くだけの戦力が整わず、2日現在、首位ア軍と18ゲーム差の最下位である。

 メジャーでは主力選手を不本意な形で流出させた場合、古巣が低迷するというジンクスがあり、ベーブ・ルースを宿敵ヤンキースに放出し、86年間も世界一から遠ざかったレッドソックスの「バンビーノの呪い」が有名だ。

 大谷との再契約に失敗したペリー・ミナシアンGMは選手育成に方針を転換。経験豊富な指導者をコーディネーターとして招聘し、傘下のマイナー球団の底上げを図るなど、チーム再建に着手したが、当分は「大谷の呪い」に悩まされそうだ。

  ◇  ◇  ◇

 そんな大谷に、26年WBC出場辞退の可能性が浮上している。周囲は「大谷で連覇」とかまびすしいが、いったなぜなのか。大谷が「絶対に避けたいこと」とは何なのか。

●関連記事【もっと読む】…では、それらについて詳しく報じている。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 野球のアクセスランキング

  1. 1

    カブス鈴木誠也が電撃移籍秒読みか…《条件付きで了承するのでは》と関係者

  2. 2

    中日井上監督を悩ます「25歳の代打屋」ブライト健太の起用法…「スタメンでは使いにくい」の指摘も

  3. 3

    カブス鈴木誠也「夏の強さ」を育んだ『巨人の星』さながら実父の仰天スパルタ野球教育

  4. 4

    PL学園から青学大へのスポ薦「まさかの不合格」の裏に井口資仁の存在…入学できると信じていたが

  5. 5

    阪神・佐藤輝明「打順降格・スタメン落ち」のXデー…藤川監督は「チャンスを与えても見切りが早い」

  1. 6

    ドジャース佐々木朗希の肩肘悪化いよいよ加速…2試合連続KOで米メディア一転酷評、球速6キロ減の裏側

  2. 7

    新庄監督のガマンが日本ハムの命運握る…昨季の快進撃呼んだ「コーチに采配丸投げ」継続中

  3. 8

    ソフトB「二軍の帝王」を悩ます“王の庇護” 自己評価の高さとパワー、潜在能力は一級品も...

  4. 9

    ソフトB近藤健介離脱で迫られる「取扱注意」ベテラン2人の起用法…小久保監督は若手育成「撤回宣言」

  5. 10

    「負けろ」と願った自分を恥じたほどチームは “打倒キューバ” で一丸、完全燃焼できた

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    広末涼子容疑者は看護師に暴行で逮捕…心理学者・富田隆氏が分析する「奇行」のウラ

  2. 2

    広末涼子容疑者「きもちくしてくれて」不倫騒動から2年弱の逮捕劇…前夫が懸念していた“心が壊れるとき”

  3. 3

    中居正広氏《ジャニーと似てる》白髪姿で再注目!50代が20代に性加害で結婚匂わせのおぞましさ

  4. 4

    広末涼子は免許証不所持で事故?→看護師暴行で芸能活動自粛…そのときW不倫騒動の鳥羽周作氏は

  5. 5

    佐藤健は9年越しの“不倫示談”バラされトバッチリ…広末涼子所属事務所の完全否定から一転

  1. 6

    【い】井上忠夫(いのうえ・ただお)

  2. 7

    広末涼子“密着番組”を放送したフジテレビの間の悪さ…《怖いものなし》の制作姿勢に厳しい声 

  3. 8

    中居正広氏は元フジテレビ女性アナへの“性暴力”で引退…元TOKIO山口達也氏「何もしないなら帰れ」との違い

  4. 9

    大阪万博は開幕直前でも課題山積なのに危機感ゼロ!「赤字は心配ない」豪語に漂う超楽観主義

  5. 10

    カブス鈴木誠也「夏の強さ」を育んだ『巨人の星』さながら実父の仰天スパルタ野球教育