大谷は来季投手に軸足、目指すはサイ・ヤング賞 投打フル出場は《負担が大きく論外》と識者
ただし、大谷がDHに専念するのは今シーズンが最初で最後だ。来季からは二刀流が復活するだけに、今季のように走りたい放題は無理だし、シーズン中に体が悲鳴を上げた昨年のエンゼルス時代のように投手をやりながら野手としてもフル出場というのも現実的ではない。今後、投手を断念せざるを得なくなったときは、本人も言うように野手転向。守備の負担を考慮すれば、今季のように走り回れるとは思えない。つまり打者として今季のような圧倒的な成績を残すのは、大谷が二刀流を優先する限り不可能なのだ。
「そこで浮上したのが来季は投手に軸足を置くプランだといいます」と特派員のひとりがこう続ける。
「大谷は160キロ超の剛速球にこだわるがゆえに、2度の右肘靱帯修復手術を受けた。右肘にかかる負担はハンパじゃないだけに、来季以降、ずっと投手を続けられるとは限らない。いずれは野手に専念せざるを得ない。その場合に大きな戦力になることは証明されたのだから、投手をできる間は投手に軸足を置くのが、チームにとっても本人にとってもベストではないかと首脳陣は考えているのです。これまで大谷が投手として最も活躍したのは一昨年の22年で、28試合に先発して15勝9敗、防御率2.33、メジャー2位の奪三振率11.9をマークした。