中日・木下拓哉のFA宣言に《広島ならセルフ戦力外》の声も…“フリーパス捕手”が狙うは「第2の嶺井」
と、中日OBがこう続ける。
「とはいえ、正捕手不在の他球団は少ない。木下もレギュラー獲得までは考えていないと思う。頭にあるのは嶺井の例でしょう。2022年オフにDeNAからソフトバンクに移籍した嶺井も最初から甲斐のバックアップという評価での移籍で、それでも前年の年俸2200万円から4年総額3億円の契約を手にした。移籍前年の嶺井の成績は93試合出場で打率.205、5本塁打と、木下とほぼ同じレべル。捕手は2番手、3番手でも需要のあるポジションではありますから」
ただ、嶺井が補償のないCランクだったのに対し、今季年俸が6800万円とされる木下は人的プラス金銭か、金銭のみの補償が生じるBランクとみられる。この差は大きい。果たして、人を取られるリスクを犯してまで木下を獲得したいという球団があるのかどうか。
前出のOBは、「結局、残留して元サヤに収まるのではないか」と見ている。20年には・455という驚異の盗塁阻止率をマークするなど、地力のある捕手だ。仮に“出戻る”ことになったとしても、レギュラー再奪取はもちろん、若手の前に立ちはだかる壁としての役割は担える。