ヤクザ社会の虚実皮膜と芸能界

公開日: 更新日:

 現在は引退した大物組長の手記が出版されて話題になっている。元山口組太田興業組長の太田守正著「血別 山口組百年の孤独」(サイゾー)だ。

 著書の中では今年12月に結成100周年を迎える山口組の知られざる歴史や、現役時代の血で血を洗う激しい抗争の裏側、行動原理、そして山口組の5代目から6代目への“交代劇”など、ヤクザ社会の虚実が実体験をベースにつづられている。

 昭和平成の裏社会の一端が垣間見えるが、中でも漫画や映画のモデルにもなり「ミナミの帝王」の異名で呼ばれた“金貸し”や許永中についての記述は現代社会の裏面史として非常に興味深い。また、古き良き時代の芸能人との交流についてもつづられていて、山城新伍や菅原文太との酒席でのエピソードなども紹介されている。

 どこの世界も“真実”は映画や漫画のように劇的ではないことがよくわかる。


最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    “マジシャン”佐々木朗希がド軍ナインから見放される日…「自己チュー」再発には要注意

  2. 2

    石橋貴明のセクハラに芸能界のドンが一喝の過去…フジも「みなさんのおかげです」“保毛尾田保毛男”で一緒に悪ノリ

  3. 3

    佐々木朗希“大幅減速”球速160キロに届かない謎解き…米スカウトはある「変化」を指摘

  4. 4

    ヤクルト村上宗隆 復帰初戦で故障再発は“人災”か…「あれ」が誘発させた可能性

  5. 5

    清原果耶ついにスランプ脱出なるか? 坂口健太郎と“TBS火10”で再タッグ、「おかえりモネ」以来の共演に期待

  1. 6

    松嶋菜々子の“黒歴史”が石橋貴明セクハラ発覚で発掘される不憫…「完全にもらい事故」の二次被害

  2. 7

    「とんねるず」石橋貴明に“セクハラ”発覚の裏で…相方の木梨憲武からの壮絶“パワハラ”を後輩芸人が暴露

  3. 8

    「皐月賞」あなたはもう当たっている! みんな大好き“サイン馬券”をマジメに大考察

  4. 9

    ヤクルト村上宗隆「メジャー430億円契約報道」の笑止…せいぜい「5分の1程度」と専門家

  5. 10

    常勝PL学園を築いた中村監督の野球理論は衝撃的だった…グラブのはめ方まで徹底して甲子園勝率.853