「横濱王」永井紗耶子著

公開日: 更新日:

 昭和13年、瀬田修司は、横浜のキングと呼ばれた大実業家、原三溪の情報を集めていた。三溪の醜聞をつかみ、それを取引材料にして自分のビジネスに出資させようとしたのだ。

 関東大震災でたった一人の家族だった妹を失い、港で荷役作業をしていた修司は、中国で麻薬の取引をしていた人物に拾われ、青年実業家となって横浜に戻ってきた。やがて、電力王、松永安左エ門の計らいで、三溪との面会が実現する。茶室で対峙した三溪は修司に「他の誰でもなく、己の王になりなさい」と諭す。実は修司はかつて三溪と出会ったことがあった。

 横濱王と呼ばれた男をモデルに繰り広げられる長編小説。(小学館 1500円+税)



最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    気持ち悪ッ!大阪・関西万博の大屋根リングに虫が大量発生…日刊ゲンダイカメラマンも「肌にまとわりつく」と目撃証言

  2. 2

    永野芽郁「鋼のメンタル」も文春砲第2弾でついに崩壊か?田中圭との“口裏合わせ”疑惑も浮上…CMスポンサーどう動く

  3. 3

    水谷豊に“忖度”?NHK『BE:FIRST』特集放送に批判…民放も事務所も三山凌輝を“処分”できない事情

  4. 4

    佐々木朗希「中5日登板志願」のウラにマイナー降格への怯え…ごまかし投球はまだまだ続く

  5. 5

    竹野内豊はついに「令和版 独身大物俳優」となった NHK朝ドラ『あんぱん』でも好演

  1. 6

    中居正広氏“反撃準備”報道のモヤモヤ…改革着々のフジテレビ尻目に「電撃復帰」への布石か

  2. 7

    永野芽郁の「清純派枠」を狙うのは"二股不倫報道”の田中圭と同じ事務所の有望株という皮肉

  3. 8

    “マジシャン”佐々木朗希がド軍ナインから見放される日…「自己チュー」再発には要注意

  4. 9

    役者・林与一さん83歳の今も現役「糖尿病家系で甘いモノ好き。血糖値が問題ないのは運動のおかげ」

  5. 10

    囁かれる岸田前首相“再登板”に現実味? 一強時代到来で「安倍超え」に虎視眈々