新薬開発に携わったプロの話は具体的で迫力満点

公開日: 更新日:

 もちろん本書を読んだからといって、歴史を変えられるわけではないし、本書から得られた医薬の知識が実生活に役立つわけでもない。しかし、本の一番大きな楽しみは、自分の知らない世界を知ることができるという知的好奇心の充足だ。その意味で、本書に書かれていることはとても新鮮で、強烈に面白かった。著者が、かつて医薬品企業で新薬開発に携わっていたプロなので、話が具体的で迫力があるからだ。

 また、実生活には役立たないとしても、本書に書かれているエピソードは、ちょっとした営業トークや宴会トークには十分に役立つ。だから本書は、ネタ帳としての価値も高いと言えるだろう。★★★(選者・森永卓郎)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ吉井監督が佐々木朗希、ローテ再編構想を語る「今となっては彼に思うところはないけども…」

  2. 2

    20代女子の「ホテル暮らし」1年間の支出報告…賃貸の家賃と比較してどうなった?

  3. 3

    【独自】フジテレビ“セクハラ横行”のヤバイ実態が社内調査で判明…「性的関係迫る」16%

  4. 4

    「フジ日枝案件」と物議、小池都知事肝いりの巨大噴水が“汚水”散布危機…大腸菌数が基準の最大27倍!

  5. 5

    “ホテル暮らし歴半年”20代女子はどう断捨離した? 家財道具はスーツケース2個分

  1. 6

    「ホテルで1人暮らし」意外なルールとトラブル 部屋に彼氏が遊びに来てもOKなの?

  2. 7

    TKO木下隆行が性加害を正式謝罪も…“ペットボトルキャラで復活”を後押ししてきたテレビ局の異常

  3. 8

    「高額療養費」負担引き上げ、患者の“治療諦め”で医療費2270億円削減…厚労省のトンデモ試算にSNS大炎上

  4. 9

    フジテレビに「女優を預けられない」大手プロが出演拒否…中居正広の女性トラブルで“蜜月関係”終わりの動き

  5. 10

    松たか子と"18歳差共演"SixTONES松村北斗の評価爆騰がり 映画『ファーストキス 1ST KISS』興収14億円予想のヒット