【生き物の世界特集】

公開日: 更新日:

「第三のチンパンジー」ジャレド・ダイアモンドレベッカ・ステフォフ編著 秋山勝訳

 地球上の生き物の中でも、あらゆる場所で大繁殖を遂げた「人間」。コモンチンパンジーやボノボと約98.4%同じ遺伝子を持つ「人間」は、遺伝子的には「第三のチンパンジー」だといえる。しかし、言葉を使い、大地を耕し、都市を構築し、互いに助け合い殺し合い、環境から資源を略奪して他の種を絶滅させ、環境を破壊する「人間」とは、実際はどんな生き物なのか。たった1.6%の違いから他の動物と人間との大きな違いをなぜ生み出したのか。

 著書「銃・病原菌・鉄」で一躍有名となった著者が、進化生物学、生物地理学、言語学、人類学などの知見をもとに、「人間」という不可解な生き物の正体と未来を考察。人間とは何者なのかという古くからある哲学的な問いかけと、現在人類が直面しているさまざまな問題を提示し、人間という種が今後何をすべきなのか、これから進むべき道について説いている。(草思社 1800円+税)


最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    菊間千乃氏はフジテレビ会見の翌日、2度も番組欠席のナゼ…第三者委調査でOB・OGアナも窮地

  2. 2

    “3悪人”呼ばわりされた佐々木恭子アナは第三者委調査で名誉回復? フジテレビ「新たな爆弾」とは

  3. 3

    フジテレビ問題でヒアリングを拒否したタレントU氏の行動…局員B氏、中居正広氏と調査報告書に頻出

  4. 4

    フジテレビ“元社長候補”B氏が中居正広氏を引退、日枝久氏&港浩一氏を退任に追い込んだ皮肉

  5. 5

    フジ調査報告書でカンニング竹山、三浦瑠麗らはメンツ丸潰れ…文春「誤報」キャンペーンに弁明は?

  1. 6

    おすぎの次はマツコ? 視聴者からは以前から指摘も…「膝に座らされて」フジ元アナ長谷川豊氏の恨み節

  2. 7

    大阪万博を追いかけるジャーナリストが一刀両断「アホな連中が仕切るからおかしなことになっている」

  3. 8

    NHK新朝ドラ「あんぱん」第5回での“タイトル回収”に視聴者歓喜! 橋本環奈「おむすび」は何回目だった?

  4. 9

    歌い続けてくれた事実に感激して初めて泣いた

  5. 10

    フジ第三者委が踏み込んだ“日枝天皇”と安倍元首相の蜜月関係…国葬特番の現場からも「編成権侵害」の声が