中国経済はバブルリレーのアンカー(最終走者)なのか?

公開日: 更新日:

「中国GDPの大嘘」髙橋洋一著

 昨年夏から急速に陰りを見せる中国経済。その様相はソ連崩壊を思い出させるという著者は元財務官僚の経済アナリスト。

 かつて「小泉・竹中」時代に各省庁の「埋蔵金」を暴露した人物は、中国経済の統計はソ連譲りの粉飾まみれという。後に首相となる李克強などは第1回ダボス会議の非公式の場で中国のGDPなど単なる「参考用数値」と言い放ち、信頼できるのは電力消費量、鉄道貨物輸送量、銀行融資額の3つだけ。これらを組み合わせて初めて本当の姿がわかると漏らしたという。

 李は経済通だが、ライバルの習近平は経済オンチで有名。それが政争に勝ち残り、経済悪化のたびに強硬な対外軍事姿勢で「仮想敵」を仕立てて内部の引き締めを図るなど、中国経済のおそるべき実態が明かされる。(講談社 1300円+税)

【連載】NEWSを読み解く今週のキーワード

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人原前監督が“愛弟子”阿部監督1年目Vに4日間も「ノーコメント」だった摩訶不思議

  2. 2

    巨人・阿部監督1年目V目前で唇かむ原前監督…自身は事実上クビで「おいしいとこ取り」された憤まん

  3. 3

    松本人志は勝訴でも「テレビ復帰は困難」と関係者が語るワケ…“シビアな金銭感覚”がアダに

  4. 4

    肺がん「ステージ4」歌手・山川豊さんが胸中吐露…「5年歌えれば、いや3年でもいい」

  5. 5

    貧打広島が今オフ異例のFA参戦へ…狙うは地元出身の安打製造機 歴史的失速でチーム内外から「補強して」

  1. 6

    紀子さま誕生日文書ににじむ長女・眞子さんとの距離…コロナ明けでも里帰りせず心配事は山積み

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    メジャー挑戦、残留、国内移籍…広島・森下、大瀬良、九里の去就問題は三者三様

  4. 9

    かつての大谷が思い描いた「投打の理想」 避けられないと悟った「永遠の課題」とは

  5. 10

    大谷が初めて明かしたメジャーへの思い「自分に年俸30億円、総額200億円の価値?ないでしょうね…」