スマロス症候群まで巻き起こした「SMAP解散」とは何だったのか

公開日: 更新日:

「SMAPクロニクル」「SMAPウォッチング」篠原沙里著

 ファンタスティックな装丁が他のアイドル本と一味違う2巻本。著者略歴欄に「精神分析批評」とあるが、「SMAP×SMAP」の第1回で古畑任三郎のパロディーをキムタクが演じたコントを語った一文などファンの思い出ブログのようだ。

 SMAPの人気は「情報社会における自己像の希薄さ」の表れ。メンバー5人は自分が他の4人の目にどう見えるかを意識し、コントやギャグに興じる。SMAPのファンはその文脈を読み取ってますますファンになる。それは自分と自分が社会に求められている役割のズレを反復することだという。ファンならではの深読みを楽しむ本。(作品社 各1600円+税)



最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人今季3度目の同一カード3連敗…次第に強まる二岡ヘッドへの風当たり

  2. 2

    大阪・関西万博の前売り券が売れないのも当然か?「個人情報規約」の放置が異常すぎる

  3. 3

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  4. 4

    ヤクルト茂木栄五郎 楽天時代、石井監督に「何で俺を使わないんだ!」と腹が立ったことは?

  5. 5

    バンテリンドームの"ホームランテラス"設置決定! 中日野手以上にスカウト陣が大喜びするワケ

  1. 6

    菜々緒&中村アン“稼ぎ頭”2人の明暗…移籍後に出演の「無能の鷹」「おむすび」で賛否

  2. 7

    巨人「先発6番目」争いが若手5人で熾烈!抜け出すのは恐らく…“魔改造コーチ”も太鼓判

  3. 8

    ソフトバンク城島健司CBO「CBOってどんな仕事?」「コーディネーターってどんな役割?」

  4. 9

    テレビでは流れないが…埼玉県八潮市陥没事故 74歳ドライバーの日常と素顔と家庭

  5. 10

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ