「天地震撼」伊東潤著
「天地震撼」伊東潤著
戦国時代中期、織田信長は周辺の国を押さえ、勢力を広げていた。甲斐の武田信玄は胃の不調を抱えながら、自分の死後を見据えて徳川領への侵攻を始めた。
信頼している内藤修理亮(しゅりのすけ)昌秀を嫡子・勝頼の後見につけようとしたが、勝頼は昌秀を嫌っている。勝頼は戦の最中に信玄が死んだら、即刻、兵を引こうと考えているが、信玄は勝頼に真意を明かさない。
胃のできものが大きくなり、残り時間が1年に満たないと知った信玄は、従者の武藤喜兵衛に「遺言」と書いた書状を渡し、自分の死後、重臣たちの前で封を切るよう命じた。
死を目前にした戦国武将・信玄の決意を描く時代小説。
(KADOKAWA 2200円)