元人気力士で、解説者として活躍する著者が、現役時代のエピソードを交えながら、大相撲の観戦のポイントや、その知られざる舞台裏を語った相撲本。
後に横綱となる白鵬に期待した宮城野親方は、当初、彼のしこ名を大鵬と柏戸の両横綱から1字をもらい「柏鵬」とするはずだった。だが、入門当時は62キロしかない細身で、荷が重すぎると判断し、肌の白さから白鵬に変更したという。
そんなしこ名にまつわるさまざまな話題から、身長が合格基準に満たず、頭にシリコーンを入れたという逸話を持つ本人が語る小兵力士の魅力と技、43ある相撲部屋の特色など。読めば「相撲通」に近づける一歩踏み込んだ解説書。(ポプラ社 800円+税)