「博多 那珂川殺人事件」梓林太郎著
旅行作家・茶屋の事務所事務員、真紀が知人の深美を伴い出社してきた。聞くと、深美が1年前から交際していた男性が脳梗塞で入院中の病院から消えたという。糸島という名の男は、深美とはだいぶ年は離れており、身寄りがないのか、病院からの知らせで深美が世話をしていたという。糸島は、幸い病は軽かったが、まだ治療が必要な状態だった。深美は糸島の過去については何も知らず、彼の部屋にも手がかりはなかった。糸島が博多出身だと突き止めた茶屋は、那珂川の取材を兼ねて博多に向かう。糸島の家があった周辺で聞き込みをすると、彼が元警官で、娘がいたことが分かるが、翌日、那珂川で警官の遺体が発見される。
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