著者のコラム一覧
吉田友和旅行作家

1976年、千葉県生まれ。出版社勤務を経て2005年、旅行作家として活動開始。ドラマ化された「ハノイ発夜行バス、南下してホーチミン」のほか、著書に「3日もあれば海外旅行」「10日もあれば世界一周」「思い立ったが絶景」「東京発 半日旅」「泣かない一人旅」など多数。

「2049 日本がEUに加盟する日」高城剛著

公開日: 更新日:

「えっ、日本がEUに加盟?」タイトルからしてぶっ飛んでいるのだが、読み始めると衝撃的な話のオンパレードでページをめくる手が止まらなくなった。たとえば、地球は温暖化しているのではなく寒冷化に向かっており、やがて氷河期の小型版「小氷期」が訪れるのだとか。これまで知らされてきた事実とは真逆の説に戸惑う一方で、理路整然とつづられたその根拠に関する記述を読むと、なるほどと納得もさせられる。

 もうだいぶ前のことだが、高城さんがやられていたFMラジオ番組にゲスト出演したことがある。お互い旅人という共通点もあって世界一周の話で盛り上がったのだが、その破天荒な生きざまからは想像できないほど、物腰が柔らかい印象を受けた。本書でも世界各地にキーパーソンとなる人物を訪ねていって直接話を聞くなど、丁寧に取材を行った上で執筆されているところから、氏の実直な人間性が垣間見られる。

 本書はジャンルとしては「未来予測本」といえる。描かれている人類の未来像は信じ難い内容ばかりだ。人間の脳がクラウドと接続され、言葉を介さなくてもテレパシーで意思を伝え合えるようになる。肉体を失っても、自分の思考をアンドロイドにリンクすれば「不死」を得られる。地球の外、火星などへ移住することで人類をバックアップする、などなど。

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    都知事選2位の石丸伸二氏に熱狂する若者たちの姿。学ばないなあ、我々は…

  2. 2

    悠仁さまの筑波大付属高での成績は? 進学塾に寄せられた情報を総合すると…

  3. 3

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  4. 4

    竹内涼真“完全復活”の裏に元カノ吉谷彩子の幸せな新婚生活…「ブラックペアン2」でも存在感

  5. 5

    竹内涼真の“元カノ”が本格復帰 2人をつなぐ大物Pの存在が

  1. 6

    「天皇になられる方。誰かが注意しないと…」の声も出る悠仁さまの近況

  2. 7

    二宮和也&山田涼介「身長活かした演技」大好評…その一方で木村拓哉“サバ読み疑惑”再燃

  3. 8

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  4. 9

    小池都知事が3選早々まさかの「失職」危機…元側近・若狭勝弁護士が指摘する“刑事責任”とは

  5. 10

    岩永洋昭の「純烈」脱退は苛烈スケジュールにあり “不仲”ではないと言い切れる