「黒い豚の毛、白い豚の毛」閻連科著、谷川毅訳

公開日: 更新日:

 鎮長が運転する車が若者をひき殺してしまった。劉根宝はそれを聞いて、県の交通隊に行って「私がやりました」と名乗り出て、鎮長の代わりに牢屋に入ろうと考えた。他にも鎮長に恩を売りたい者がおり、クジで決めることに。

 2つのクジには白い豚の毛が入っているが、1つだけ黒い豚の毛が入っている。根宝が引いたのは白い豚の毛だった。家に帰ると東隣のおばさんが、離婚した自分のいとこが、根宝が鎮長の代わりに牢屋に入ると聞いて、結婚してもいいと言ったという。「ピチピチの柔肌」だと聞くと、根宝は当たりくじを引いた柱子のところへ行った。そして、鎮長の身代わりを俺に譲ってくれと頼んだ。(表題作)

 ノーベル文学賞候補作家の自選短編集。 (河出書房新社 2900円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    菊川怜の元夫は会社が業績悪化、株価低迷で離婚とダブルで手痛い状況に…資産は400億円もない?

  2. 2

    粗製乱造のドラマ界は要リストラ!「坂の上の雲」「カムカムエヴリバディ」再放送を見て痛感

  3. 3

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  4. 4

    綾瀬はるか"深田恭子の悲劇"の二の舞か? 高畑充希&岡田将生の電撃婚で"ジェシーとの恋"は…

  5. 5

    斎藤元彦知事ヤバい体質また露呈! SNS戦略めぐる公選法違反「釈明の墓穴」…PR会社タダ働きでも消えない買収疑惑

  1. 6

    渡辺裕之さんにふりかかった「老年性うつ」の正体…死因への影響が報じられる

  2. 7

    水卜ちゃんも神田愛花も、小室瑛莉子も…情報番組MC女子アナ次々ダウンの複雑事情

  3. 8

    《小久保、阿部は納得できるのか》DeNA三浦監督の初受賞で球界最高栄誉「正力賞」に疑問噴出

  4. 9

    菊川怜は資産400億円経営者と7年で離婚…女優が成功者の「トロフィーワイフ」を演じきれない理由 夫婦問題評論家が解説

  5. 10

    火野正平さんが別れても不倫相手に恨まれなかったワケ 口説かれた女優が筆者に語った“納得の言動”