「猫は神さまの贈り物<小説編>」星新一、森茉莉ほか著
猫をテーマにした名作を編んだアンソロジー。
エス氏は、郊外の林の奥の家で、高価で毛並みの良いネコと暮らしていた。ネコを心からかわいがり大切にしていたエス氏は、ネコの好きな食べ物を研究しては、それを作って与え、ネコが元気をなくせば医者を呼んだ。
そんなある夜、誰かが玄関をノックした。ドアを開け、相手の姿を見たエス氏はその場で気を失ってしまう。そこにいたのは遠い星からやってきた異形のカード星人だった。どんな星のどんな生物ともテレパシーで話せる能力を持つカード星人は、部屋にいたネコに話しかける。(星新一著「ネコ」)
ほか、兄猫が亡くなり妹猫との日々を描く吉行理恵著「雲とトンガ」をはじめ、室生犀星や小松左京ら9人の作品を収録。
(実業之日本社 760円+税)