「過去を『巨視』して未来を考える」落合陽一/NHK「ズームバック×オチアイ」制作班著
12世紀、ヨーロッパでは森林や原野が開墾されて農地となったことから、自然の中にとどまっていたウイルスが都市に侵出してペストの蔓延(まんえん)が起こった。開墾地で牧畜を始めることで人間の栄養状態は向上したが、その半面、世界の家畜が排出した二酸化炭素の量は全体の14.5%にもなる。
ペスト禍のような世界規模の感染症の危機を乗り越えるために、新しいエコロジーが必要となる。そのキーワードのひとつが「地産地消」で、流通経路を短くすることで環境負荷を減らすことができる。
NHK「ズームバック×オチアイ」の書籍化。15歳で検索ソフトを開発し、「電脳神童」と呼ばれた台湾のIT担当閣僚、オードリー・タンとの対談も収録。
(NHK出版 1870円)