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「かみきこうち」神木隆之介著

 連続ドラマで主人公の槙野万太郎役を務める著者が、舞台のひとつ、高知県を訪ね、その魅力を伝える紀行ガイド。

 まずは香美市を拠点に1次産業再生の取り組みを続けるデザイナーの梅原真氏を訪ね、対談。

 カツオの1本釣りの漁師の訴えから生まれた「藁焼きたたき」や、四万十の放置されていた栗林を再生して売り出した地栗など。自ら手掛けた品々のエピソードとともに高知の底力を聞く。氏いわく、高知は「お金はないけど、底抜けに明るい」土地と人柄だという。

 続いて県立牧野植物園では子ども観光大使の川本琉楓さんから牧野博士の生涯について教わる。

 植物園の展示室で出合ったステキな土佐和紙の照明。その製作者のオランダ人、ロギール・アウテンボーガルト氏に会いに行き、紙すきも体験。

 ほかにも、ゆず栽培が盛んな馬路村の農業協同組合の長野桃太さんや柏島で「海の牧野植物園」づくりに励む魚類学者の神田優氏、96歳の郷土料理研究家・松﨑淳子さんに教わり「土佐寿司」を作るなど。自ら体験した高知の人・モノ・場所を紹介。

(NHK出版 2090円)

【連載】好奇心発動!天真らんまんな「牧野富太郎本」特集

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