「歪んだ幸せを求める人たち」宮口幸治著
「歪んだ幸せを求める人たち」宮口幸治著
人間は誰もが「幸せになりたい」と思っている。しかし、「幸せになりたい」という動機から、結果的に他人が不幸になることでもやってしまう人や、誰かに意地悪なことをしてしまう人がいる。こうした他人を不幸の渦に巻き込んででも自分の幸せを求めすぎてしまう人が「歪んだ幸せを求める人たち」だという。
著者が面談した非行少年の中には、自殺を考えたが、自分の死で悲しませたくないので、大好きな祖母を殺そうとした少年もいたという。
こうした行動の背景にあるのは、幸せを求めながら他者と比較して「まだ足りない」と求めすぎることによって生じる「歪み」だという。人の行動に大きな影響を与える5つの「歪み」を解説し、その歪みから脱却する方法を説く。
「ケーキの切れない非行少年たち」シリーズ第3弾。
(新潮社 836円)