フジ「とくダネ!」BPOに申し立て 渦中のNPO法人が明かす内幕
先月もバラエティー番組の再現ドラマで名誉を毀損されたと訴える申立書が放送倫理・番組向上機構(BPO)に提出されたフジテレビ。今度は朝の情報番組「とくダネ!」で虚偽取材があったとして、16日に審理を申し立てられた。
申立人はNPO法人「エコキャップ推進協会(エコ推)」の理事長。コトの発端は今年4月10日付の朝日新聞の報道だ。「世界の子どもたちにワクチンを」とうたい、全国からペットボトルキャップを集めていたエコ推が、1年以上にわたってワクチン代を寄付していないことをスッパ抜いた。キャップ収集に協力していた関係者は怒り心頭で、エコ推側は「説明不足だった」と謝罪に追い込まれた。
「説明責任を果たすため、マスコミにはできる限り協力してきたのに裏切られた気分です」とエコ推幹部はこう話す。
「朝日の報道から1週間後、とくダネの記者からウチとは別に『受領書を出さず、キャップ収集でビジネスに流用している問題業者について取材したい』との依頼がありました。キャップを使った悪徳業者は後を絶たず、『業界のウミを出し切りたい』との思いから取材に全面協力しました。ところが、4月23日に放送された番組では悪徳業者問題には一切触れず、『なぜワクチンに寄付されないのか。理事長を直撃』など悪意のある編集がなされ、ウチの問題に話題がすり替わっていた。当初の話と全く違う番組内容になっていました」