中国でドラマに抜擢 崖っぷち時代の矢野浩二を救った恩人
木曜20時のドラマ「警視庁・捜査一課長」(テレビ朝日系)に出演中の俳優・矢野浩二さん(46)は中国からの逆輸入の俳優。日中の相互理解に貢献したという理由で、2015年度外務大臣表彰を受けたほど。中国で活躍する道を開いたのはドラマ監督の楊陽さん(55)だった。
■何度も面接を重ね主役のひとりに
楊陽監督には2002年9月末、ある助監督の紹介でお会いしました。単身で北京に行って1年半くらいしてからですね。ご自身の制作会社を持つフリーのドラマ監督で、最優秀作品賞・監督賞を受賞したこともある親日派のベテラン。「記憶の証明」という全29話のドラマを制作するにあたり、日本人の役者を必要としていると聞いて、事務所に会いに行ったんです。
何度も面接を重ねた末にボクを主役のひとり、岡田役に抜擢してくれました。日本人が少ない中で中国に土俵を求めた意気を買ってくれたんだと思います。
02年11月から半年かけて撮影し、04年12月から国営テレビ局「中国中央電視台」で夜8時から1日2話ずつ放送されて大ヒット。作品は05年の中国のドラマの年間最優秀作品賞にあたる“飛天賞”を受賞、楊陽監督は監督賞を受賞しました。