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二田一比古ジャーナリスト

福岡県出身。大学卒業後、「微笑」(祥伝社)の記者に。その後、「Emma」「週刊文春」(ともに文芸春秋)をはじめ、多くの週刊誌、スポーツ新聞で芸能分野を中心に幅広く取材、執筆を続ける。フリー転身後はコメンテーターとしても活躍。

模倣ドラマ急増も…ひと工夫で独創性出す「相棒」の強さ

公開日: 更新日:

 芸能界は「模倣」の世界といわれる。イケメンも芸人もはやると次々と似たタイプを世に送り出し、ブームを作る。作られたブームはやがて終わり、自然淘汰される。最終的に生き残るのは少数の人たち。そのイケメンブームはすでに下火傾向。芝居に専念して腕を磨いてきた小栗旬妻夫木聡らが「結婚を機に演技も変わった」といわれるように、単なるイケメン枠から卒業。役者としての地位を確立した感が最近の演技からも見て取れる。

 ドラマの世界も模倣が目に付く。テレ朝の鉄板コンテンツ「相棒」「ドクターX」を他局が模倣するように刑事物や医療物を作り出しているが、主役を旬な女優や人気者にしてもしょせんは模倣。新鮮味はない。「やはり本物のほうが面白い」と元祖に戻り「ドクターX」を見る。高視聴率につながる。

 CMの世界に面白いエピソードがある。昔、ビールのシェアで圧倒的な売り上げを誇っていた「キリン」に対抗しようと他社がビール業界に参戦。認知度を上げるために三船敏郎や高倉健ら大物俳優を起用してCMを流した。世界の三船が「うまい!」とうなる。テレビに見入るお父さんたちは「うまそう!」と酒屋に走るが、買ったビールはキリンだったという。

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