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二田一比古ジャーナリスト

福岡県出身。大学卒業後、「微笑」(祥伝社)の記者に。その後、「Emma」「週刊文春」(ともに文芸春秋)をはじめ、多くの週刊誌、スポーツ新聞で芸能分野を中心に幅広く取材、執筆を続ける。フリー転身後はコメンテーターとしても活躍。

千鳥、サンドも…お笑い界は“バラ売り”から“コンビ回帰”へ

公開日: 更新日:

「大ヒット公開中」の文言は一概に信じ難い部分もあるが、公開中の「万引き家族」は間違いなく大ヒット中。早くも今年の邦画ナンバーワンの呼び声も高い。物語のテーマは家族の絆だが、7年前の東日本大震災以降、改めて再認識されているのが「絆」。芸能界にも一時、「絆をテーマに」という動きがあったが、最近のお笑い界にも「絆」の一端を垣間見ることができる。

 バラエティーは明石家さんまを筆頭にピン芸人が依然として主体だが、メキメキ頭角を表してきたのが漫才コンビ。冠番組も増え、TVのレギュラーが10本を超えたサンドウィッチマン。司会に散歩番組と好調が続くタカアンドトシ。NHK「あさイチ」の司会の座までゲットした博多華丸・大吉。さらに「バブル到来」とまで言われ出し、コミカルなCMも人気の千鳥も人気急上昇中。

 目立つところですでに4組。テレビ関係者によれば、「これからM―1グランプリなどもあり、コンビ売りは続く。さらに出てくるだろうし、制作側も人気コンビが狙い目」という。

 ボケとツッコミの絶妙な掛け合いで茶の間に親しまれてきた漫才だが、売れるとコンビ活動が減る傾向にあった。コンビはバラ売りとなりバラエティーに進出するが、売れるのは決まって相方で、残された相方は活躍の場が減る。「コンビは仲が悪い」とも喧伝され、実際、仲の悪いコンビもいた。それでも、「漫才さえ面白ければいい。私生活は別。仲が悪くても問題ない」のも事実だが、ソロで売れるとコンビでやる時間も減り、肝心な漫才がおろそかになりがち。まるでグラビアアイドルのようにタレントになるための手段が漫才のようにも見える。

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