芸は盗むもの 田原俊彦からタッキーに受け継がれる“伝統”

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 組織には独特の慣習やルールがある。

 それは「旧弊」として弊害を指摘される場合もあれば、「伝統」として受け継がれている良いケースもある。

 ジャニーズ事務所を創設したジャニー喜多川氏は「男性が歌って踊ること」に主眼を置き、1964年のジャニーズ、68年のフォーリーブス、72年の郷ひろみとデビューさせたタレントを次々と売れっ子に育て上げ、「ダンスは宝塚歌劇団の専売特許」いう固定観念を覆した。

 しかし、郷ひろみ移籍後の70年代後半、事務所は苦境に陥った。その時期、研修生として入ってきたのが“歌って踊れる”田原俊彦錦織一清だった。

 田原は80年に『哀愁でいと』でデビューすると、当時の人気歌番組『ザ・ベストテン』で3週連続1位に輝く。同番組でのランクインも1位獲得も、ジャニーズ事務所初の快挙だった。少年隊はデビュー曲『仮面舞踏会』で、同番組で6週連続1位に輝いた。

 こうして、ジャニーズ事務所は盤石の体制を築き始める。

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