韓国版の半沢直樹「梨泰院クラス」財閥一家のリアリティー
Netflixで「愛の不時着」と並び人気の韓国ドラマが「梨泰院クラス」だ。梨泰院とはソウル市内にある繁華街で外国人が多い。日本でいえば六本木のような雰囲気だ。いったんは新型コロナウイルスの感染を封じ込めた韓国だが、5月には梨泰院のクラブでクラスター感染が発生。報道によって韓国に行ったことのない日本人にも地名が知られた。
Webコミックが原作の「梨泰院クラス」は梨泰院を舞台とし、父親を亡くした青年セロイが憎き食品財閥「長家」に復讐するというサクセスストーリーだ。韓国版「半沢直樹」といってもいい。
■バカ息子の喧嘩に親
ドラマでは序盤から横暴な創業者一族が描かれるが、フィクションだからといって大げさとは感じない。むしろ、韓国ではありがちな話と思える。バカ息子の喧嘩に親が出てくるシーンでは、2007年に起きた事件を思い出す。
韓国の財閥「ハンファ」グループ会長の次男がナイトクラブで従業員と喧嘩になると、会長自ら暴力団員を引き連れて報復に出向いた。クラブ従業員らを鉄パイプで暴行して逮捕されたのだ。