「シン・エヴァ劇場版」興収100億円も…何がすごいのか?
「エヴァンゲリオン」シリーズの最新作のアニメ映画『シン・エヴァンゲリオン劇場版』(3月8日公開)の興行収入が74億2624万3700円、観客動員数484万8041人を記録した。興行収入、観客動員数ともにシリーズ最高記録を更新中で、総監督の庵野秀明氏も「こういったニッチな(分野の)ロボットアニメで100億を目指せるというのはありがたいこと」と100億を目指す意欲を見せていた。
『新劇場版』シリーズは、テレビシリーズ『新世紀エヴァンゲリオン』をもとに再構築され、アニメ版とは全く違う展開を見せる全4部作として打ち立てられた作品。今作は、2007年公開の『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』、09年公開の『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』、12年公開の『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』に続く作品であり、完結作である。
■理解できないからこその「エヴァ」の魅力
エヴァという作品の考察記事を、と言われたが正直「無理だ」と思った。エヴァという作品においては、考察しようがないという「考察」以外、正解がないような気がしていたからだ。だからこの記事は、いちファンの戯言だと思ってどうか読んで欲しい。「エヴァンゲリオン」という作品を一言で表した時、「愛を知る物語だ」という人もいれば「トラウマを抱えた子供が大人になる話だ」という人もいるだろう。「希望と絶望の話だ」、「全ての人への救済の物語だ」という人もいれば「親子の再生だ」という人もいるだろう。そしてそのどれもが正解であり、間違いでもあると思う。