上皇さまの危機感を無視し「女性宮家」創設をタナ上げした安倍政権の現実離れ

公開日: 更新日:

 そうはいえ、悠仁さまが結婚されて子供ができる頃には、愛子さまや眞子さまら、今の内親王は結婚されて皇籍を離れている。たとえ悠仁さまに男子が生まれたとしても、支える皇族が誰もいないのでは皇室は成り立たない。もしも生まれたのが女子だけなら、そこで皇位が途絶えてしまうのだ。

 では、安倍政権はどうするつもりだったのか。

 戦後に皇籍を離れた伏見宮家ら11宮家の男子に皇位を与えれば、すべて解決できると考えたのである。「万世一系の血がつながるんだからいいんじゃない」と。これで納得する方も多いらしいが、そううまくいくだろうか。

 戦前と違い、現在の天皇に権力はない。その天皇を支えているのは国民であるというのが象徴天皇の姿だ。たしかに旧宮家は現在の天皇と男系でつながっているが、分かれたのは実に約600年前の室町時代である。現在の天皇家とはかなり遠い。それに11宮家は今の国民に馴染みがない。国民が彼らを皇族として畏敬するだろうか。

 ちょっと現実離れした話というしかない。

 ところが、菅政権の考え方は、安倍政権とは大きく違うようだ。次回はそこに触れたい。 =つづく

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    無教養キムタクまたも露呈…ラジオで「故・西田敏行さんは虹の橋を渡った」と発言し物議

  2. 2

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  3. 3

    吉川ひなのだけじゃない! カネ、洗脳…芸能界“毒親”伝説

  4. 4

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  5. 5

    竹内結子さん急死 ロケ現場で訃報を聞いたキムタクの慟哭

  1. 6

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 7

    木村拓哉"失言3連発"で「地上波から消滅」危機…スポンサーがヒヤヒヤする危なっかしい言動

  3. 8

    Rソックス3A上沢直之に巨人が食いつく…本人はメジャー挑戦続行を明言せず

  4. 9

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 10

    立花孝志氏『家から出てこいよ』演説にソックリと指摘…大阪市長時代の橋下徹氏「TM演説」の中身と顛末