上皇さまの危機感を無視し「女性宮家」創設をタナ上げした安倍政権の現実離れ

公開日: 更新日:

 女性皇族を宮家の当主にする「女性宮家」の創設。それは、もともと上皇さまの強いご意思であり、皇室存続のためには急がねばならないテーマであることを前回は書いた。

 ところが、この10年近く議論は進んでいない。女性宮家を創設すれば、いずれ女性天皇や女系天皇につながりかねないという反対論が強く、結局、野田民主党政権では、内親王による1代限りの女性宮家が議論されたようだが、いつの間にかウヤムヤになってしまった。もっとも、1代限りの女性宮家なんてほとんど意味をなさない。仮に50年、60年経って女性宮家の当主である内親王がいなくなれば、やはり天皇家を支える皇族は悠仁さまたった1人となるわけだから、現在の皇室が抱えている危機を半世紀先に引き延ばすだけで、何の解決にもならないからだ。

 現在の皇室が崖っぷちに立っているのは、将来、公務を担える皇族がいなくなるだけでなく、皇位を継承する皇族が悠仁さましかいないことだ。確率からすれば、血の継承が途絶える可能性がきわめて高いということである。これも、現在の皇室典範が、皇位継承者を「男系の男子」に限定しているからである。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動