フジが手を引いた「那須川天心ラストマッチ」はPPV収入25億円! 問われるテレビの立ち位置
主催者が受け取るはずの1億円ほどの放映権料がパーになったが、ふたを開けてみると観客動員数だけでなく、有料視聴も含め興行的には成功を収めた。興行成績について、K-1創設者の石井和義氏は榊原氏とのツーショットとともに自身のツイッターにアップ。
<チケット売り上げ20億、ペーパービュー50万件25億、スポンサー5億、計50億>
榊原氏も大会翌日の会見で、PPV視聴者50万人を報告。数字は概算値だと思われるが、1回の大会でこれだけの興行成績は大成功と言えるだろう。
「これまではテレビ放映の有無が大会の成否に大きく影響していましたが、今回、チケットだけでなくPPVでも大きな数字を叩き出しました。昔に比べて放映権料が下落傾向にあるため、地上波がなくなったことによる収益的なダメージはないといっていいでしょう。9月に行われる朝倉未来とメイウェザー戦についても、フジテレビは今のところ放映予定はないとしていますが、地上波放映がないことによる興行的なデメリットがないことを主催者側ははっきり認識したと思います」(テレビ制作会社関係者)
だが、フジの放映中止が発表された際、選手をはじめ多くの関係者からは「格闘技ファンだけでなく、新たなファンに見てもらえる機会がなくなったことが残念」という声が上がっていた。今後、格闘技の地上波放映はなくなっていく方向になるのか。