著者のコラム一覧
ラサール石井タレント

1955年、大阪市出身。本名・石井章雄(いしい・あきお)。鹿児島ラ・サール高校から早大に進学。在学中に劇団テアトル・エコー養成所で一期下だった渡辺正行、小宮孝泰と共にコント赤信号を結成し、数多くのバラエティー番組に出演。またアニメの声優や舞台・演劇活動にも力を入れ、俳優としての出演に留まらず、脚本・演出も数多く手がけている。石井光三オフィス所属。

今年も芝居三昧の日々だった 締めの舞台ではこの私が「ゴリゴリの右翼」を演じます

公開日: 更新日:

 そして12月22日から今年7本目の芝居。イッツフォーリーズ作品ミュージカル「洪水の前」が始まる。

 これはいずみたく氏が1980年に初演したミュージカルで、アメリカで映画やミュージカルにもなった「キャバレー」の原作を日本に翻案して作られた。私は初演で財津一郎さんが演じられた司会者他4役を演じさせていただく。ソロが4曲もあり正直荷が重いが、「世界は笑う」でも演じた、喜劇人の系譜を継承する気持ちで演じている。

「キャバレー」といえばライザ・ミネリの映画が印象的だが、あの大戦前のベルリンの退廃的な、そしてナチスの軍靴の音が徐々に響いてくるような雰囲気。今作はそれを満州の大連に置き換えていて、それが非常にうまく機能している。満州における日本の政治的支配、関東軍の進出、この当時の空気が、大連という架空のパラダイスのような街で、いずみたく氏の素晴らしい音楽とともに蘇る。

 そして何よりこの空気が、今現在の日本の空気と驚くほど一致するのだ。

 なんとこの私がゴリゴリの右翼を演じていて「大満州国を建設すべし」と叫び「われは行く」という歌では「血刀を振りかざし」「戦友の屍を越え」などという歌詞もある。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人原前監督が“愛弟子”阿部監督1年目Vに4日間も「ノーコメント」だった摩訶不思議

  2. 2

    巨人・阿部監督1年目V目前で唇かむ原前監督…自身は事実上クビで「おいしいとこ取り」された憤まん

  3. 3

    松本人志は勝訴でも「テレビ復帰は困難」と関係者が語るワケ…“シビアな金銭感覚”がアダに

  4. 4

    肺がん「ステージ4」歌手・山川豊さんが胸中吐露…「5年歌えれば、いや3年でもいい」

  5. 5

    貧打広島が今オフ異例のFA参戦へ…狙うは地元出身の安打製造機 歴史的失速でチーム内外から「補強して」

  1. 6

    紀子さま誕生日文書ににじむ長女・眞子さんとの距離…コロナ明けでも里帰りせず心配事は山積み

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    メジャー挑戦、残留、国内移籍…広島・森下、大瀬良、九里の去就問題は三者三様

  4. 9

    かつての大谷が思い描いた「投打の理想」 避けられないと悟った「永遠の課題」とは

  5. 10

    大谷が初めて明かしたメジャーへの思い「自分に年俸30億円、総額200億円の価値?ないでしょうね…」