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高倉文紀美少女・女優評論家

札幌市生まれ。女優評論家。Webサイト「タレントパワーランキング」(アーキテクト=https://tpranking.com/)、雑誌「日経エンタテインメント!」(日経BP社)などで女優や女性アイドルなどの取材・分析を手がける。映画パンフレット、芸能プロダクション・企業向け分析リポートの執筆も担当。note個人クリエーターページ(https://note.com/tokyodiorama/)。

菜々緒が確立する“炎上しない悪女役女優”という独壇場のポジション

公開日: 更新日:

 今回彼女が演じているのは、甲賀忍者の末裔という素顔を隠して結婚した薬剤師。夫も実は伊賀忍者の末裔という異色の忍者ラブコメディーで、一歩間違うと非現実的になって視聴者が引きかねないが、菜々緒は持ち前の演技力で違和感なく好演している。

 菜々緒は、気が強く毒舌キャラのクールな悪女役を演じることが多い。しかし、バラエティー番組などで明るく真面目な一面を見せているので、今でも普段からクールで怖い人だと思っている視聴者はいないだろう。

 以前、雑誌の取材でドラマの撮影現場におじゃましたときに、立ったままで取材するしかなさそうな狭い控室でありながら、菜々緒が自らイスを探してきてくれて取材陣に差し出すという気配りをしてくれたことが、撮影現場で笑顔を絶やさない彼女の姿とともに記憶に残っている。

 女性層の好感度も高く、「炎上しない悪女役女優」というのが菜々緒の強みであり、ほかの女優にはマネできない独壇場のポジションだ。

 だから、今回のドラマで主人公が煮え切らない夫に厳しい言葉を投げかけても、嫌な感じがしない。

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