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てれびのスキマ 戸部田誠ライタ―

1978年生まれのテレビっ子ライター。「芸能界」というビジネスは、いかにして始まったのか。貴重な証言を収録した「芸能界誕生」(新潮新書)。伝説の番組「アメリカ横断ウルトラクイズ」を基に描く青春群像ノンフィクションノベル「史上最大の木曜日 クイズっ子たちの青春記」(双葉社)。2つの最新著が絶賛発売中!

「まいう~」に秘めた第一人者・石塚英彦の一味違う食レポ

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「美術品とか、間取りとか、そういうのもいじるけど、その人がどういうもの食べてるのかっていうのは必ず間に(入る)。その時が、なんか知んないけど一番イキイキしてた」(フジテレビ系「ボクらの時代」19年7月14日)

 この番組がきっかけになり、食レポの仕事が増えていった石塚。先輩のウガンダからは「おまえなんでケーキ食うときに、口の横に生クリームつけないんだよ」「なんでアメリカンドッグ片手じゃなくて、両手で持たないんだよ」「おまえ、食いしん坊なんだろ」などと、さまざまなことを教えられた(フジテレビ系「さんまのまんま」15年2月14日)。その助言を吸収した結果、食レポ界のトップの一人となったのだ。

「食べた感想を言わないの僕ぐらいでしょうね。よく彦摩呂くんとかは、どういう食感でとか、素材がどうとか言う。僕は『まいう~』しか言ってないですから」(フジテレビ系「ライオンのごきげんよう」14年11月27日)と自嘲する石塚の食レポは一味違う。

「どういうところにこの人は苦労しているのか。こだわっているのか。そういうところを引き出したいと思って食レポしています。僕の場合は、リポート全体の情報量が100だとしたら、味30、人70くらい」(ヤフー「Yahoo!ニュースエキスパート」21年6月27日)

 だからこそ、石塚英彦の食レポには“人間味”があるに違いない。

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