(1)毎朝10分かけて鏡を見ながら発声練習、そして「ヒトカラ」にハマってます
「異邦人」を歌う若者とサザンや中島みゆき、松田聖子…
新しめの曲なら、いきものがかりを歌ったりすることもあるけど、定番は同年齢の歌です。サザンオールスターズだったり、中島みゆきさんの歌を歌うことが多いですね。
先日、20代の女の子と歌う機会があったのですが、彼女たちは久保田早紀さんの「異邦人」や八神純子さんの「みずいろの雨」を歌っていました。「昭和の歌の方が心に響くいい曲がある」と言って。私が松田聖子さんを歌うと「その曲知ってる、かわいい」なんて。面白かったですよ。
カラオケに関しては案外、昭和世代は平成生まれの20代、30代の子たちとともに楽しめることもあるんだと気づかされました。そのためにもできるだけ同年代で固まらないで、若い人と一緒になりそうな場所に進んで行くことが大事です。
私の場合は知り合いのバーにカラオケがあるので、20代の子たちと歌うこともあるし、まったく仕事のジャンルが違う若い世代の友だちから誘われても、断らずに積極的に参加します。無理して若者言葉で近づく必要もないし、ごく自然に接していると彼らも心を開いてくれる。
例えば学生時代の友だちと一緒にいると、孫の話やどうしても病気の話が多くなります。とくにリタイアしちゃうとおっくうになりがちで、決まった人と決まった場所で会って同じ話をすることが多くなる。それは楽ですけど、ルーティンをやめないと脳も活性化しません。会う人、歩くルート、食べるもの、とにかく日々変えてみることです。 =つづく
▽南美希子(みなみ・みきこ) 1956年、東京都出身。フリーアナウンサー、エッセイスト。テレビ朝日のアナウンサーとして9年間在籍。独立後「OH!エルくらぶ」など人気番組の司会を担当する傍ら講演などでも活躍。東京理科大オープンカレッジ、話し方講座の講師など。6月に「『老けない人』ほどよく喋る」(ワニブックス)を上梓。