オカダ・カズチカが語るアントニオ猪木「あれだけのお客さんを引きつけることは、猪木さんにしかできない」
技術的なことでいえば、今のほうが高いかもしれないけど…
──1987年生まれ、当時プロレス少年でもなかったオカダは猪木の現役時代に育った新世代だ。
「改めて、映像を見てお客さんを引きつける選手だなと思います。技術的なことでいえば、今のプロレスのほうが高いかもしれないけど、あれだけのお客さんを引きつけて戦うことは、猪木さんにしかできない。それは、練習でどうにかなるものではありません」
──作品中、猪木は選手が映える角度、テレビ視聴者を盛り上げるため映像のスイッチングまで指示していたことを藤波辰爾(69)が明かしている。
「僕もカナダの大会で入場シーンのリハーサルで“いかにカッコよく見せるか”カメラワークのテストを10回ぐらいやらされたことがあります。猪木さんはそれを昭和の頃からやっていたと思うとすごい。こういうトータルプロデューサーのおかげで今の僕たちがあるのだと思うとありがたいです」
──今作公開に向けて天国の猪木氏は何と言うだろうか。
「(ものまねして)『バカヤロー! 勝手にやってんじゃない。俺も出せ!』でしょうね。あっはははは(笑)。猪木さんのプロデュース力、人柄などプロレスに関心がなくても楽しめる作品になっているので、猪木ファンはもちろん、そうでない方もぜひ見てください!」
(取材・文=伊藤雅奈子)