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てれびのスキマ 戸部田誠ライタ―

1978年生まれのテレビっ子ライター。「芸能界」というビジネスは、いかにして始まったのか。貴重な証言を収録した「芸能界誕生」(新潮新書)。伝説の番組「アメリカ横断ウルトラクイズ」を基に描く青春群像ノンフィクションノベル「史上最大の木曜日 クイズっ子たちの青春記」(双葉社)。2つの最新著が絶賛発売中!

常識を壊し一線を飛び越える 見取り図リリー憧れの「とんねるず」イズム

公開日: 更新日:

「いや、『とんねるず』ですね」
(リリー/日本テレビ系「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!」12月10日放送)

 ◇  ◇  ◇

 いまやバラエティー番組に引っ張りだこの見取り図。イカつく、ド派手な風貌の盛山晋太郎とは対象的にリリー(39)はクールでおとなしそう。しかし、むしろ“イカれている”のはリリーの方だ。

 さまざまな扮装をして、ダウンタウンらを笑わせる「七変化」に挑戦すると、まずインタビュアーを引き連れて入ってきた。「吉本に入ったということは先輩のダウンタウンに憧れて?」という問いに、無表情のまま言い放って笑わせた一言が今週の言葉だ。

 その後も「スマホなしで集まるヤツ、あれ、とんねるずがやってましたよね」「七変化もとんねるず、やってましたよね?」などと番組人気企画を事実無根な言いがかりでイジる暴挙。その後もやりたい放題の限りを尽くし、歴代3位の好成績を収めた。飄々としたまま、ぶっ飛んでいるからヤバさが際立つ。

 翌11日放送の「ジョンソン」(TBS系)でも、かまいたち・山内に突然、カメラもちゃんと向いていないのに一斗缶を振り下ろしたり、13日の「ラヴィット!」(TBS系)では痛みを無効化する「システマ」の使い手だという、みなみかわの顔面にグーパンチを浴びせていた。その一線を飛び越えるさまは、憧れのとんねるずイズムを継承している。

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