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二田一比古ジャーナリスト

福岡県出身。大学卒業後、「微笑」(祥伝社)の記者に。その後、「Emma」「週刊文春」(ともに文芸春秋)をはじめ、多くの週刊誌、スポーツ新聞で芸能分野を中心に幅広く取材、執筆を続ける。フリー転身後はコメンテーターとしても活躍。

猿之助、宝塚、そしてジャニーズ性加害問題…芸能界で多くの社会問題が起きたこの1年

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 本格的な活動は来春を予定しているが、新事務所はさっそくスキャンダルの洗礼を受けた。「King&Prince」の高橋海人(24)が6歳年上で女優の有村架純と熱愛が発覚。交際期間はすでに3年。現在、有村の住むマンションに高橋も部屋を借り半同棲中という。旧ジャニーズなら報道を拡散させずに処理したが、「忖度はあってはならない」と明言した新会社。解禁されたスポーツ紙も大々的に報道。事務所の対応も「仲のいい友達」とコメント。個々の責任に任せる構えだ。

 期待と不安の交じる新事務所の船出。福田氏の手腕と共に注目されるのがエージェント契約を結ぶ木村拓哉だ。岡田准一ら俳優陣の多くは退所して独立した。俳優に軸足を置く木村も独立が自然だが、SMAP解散時と同じく残った。その理由のひとつを芸能関係者は、「事務所の象徴的な存在の木村まで退所すれば、木村を慕う後輩たちへの動揺が大きいから」という。

 新事務所の長男になった木村も自覚がうかがえる。木村がラジオで自身の誕生日(11月13日)のお祝いメールが一番早かったのは「『Snow Man』の目黒蓮だった」と話すなど後輩たちと積極的に交流し、団結力をアピールするが、俳優としては節目を迎えている。日産やマクドナルドなどCMは性加害の影響で相次ぎ契約解除。本業の俳優業は「教場」が延期になったが、映画化される「グランメゾン東京」の撮影に参加中だ。来春にはテレビ朝日ドラマ主演も内定。再始動しているが、視聴率、観客動員とも陰りが見えており、主役にこだわるか、脇役も含め方向転換を図るかの分岐点に来ている。

 一方、退所したタレントは旧ジャニーズの圧力から解放され、地上波に続々と復帰。滝沢秀明率いる「TOBE」も来年3月、所属タレント総出演の東京ドーム公演が決定した。独立した俳優陣も来年、順調にドラマの仕事が内定している。政界と同じくアイドル界も混沌とした年を迎えることになりそうだ。

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