著者のコラム一覧
松尾潔音楽プロデューサー

1968年、福岡県出身。早稲田大学卒。音楽プロデューサー、作詞家、作曲家。MISIA、宇多田ヒカルのデビューにブレーンとして参加。プロデューサー、ソングライターとして、平井堅、CHEMISTRY、SMAP、JUJUらを手がける。EXILE「Ti Amo」(作詞・作曲)で第50回日本レコード大賞「大賞」を受賞。2022年12月、「帰郷」(天童よしみ)で第55回日本作詩大賞受賞。

今からでもいい、上川外相は麻生太郎氏の無礼を公の場で糾弾するべきだ

公開日: 更新日:

 そう、この放言は麻生氏の選挙区である福岡県第8区での講演会で出てきたもの。「麻生」は福岡エリアで特に威光を放つ。副総裁の姓はそのまま地元の一大コングロマリットの呼び名でもあるのだから。明治時代に飯塚市で始まった「麻生炭鉱」をルーツとし、現在ではセメント、建築、学校、病院、ゴルフ場などの多岐にわたる分野の事業を手がける名門企業。中核となる「株式会社麻生」の会長は副総裁の実弟・麻生泰氏だし、副総裁自身も政界転身前は前身会社の社長を務めていた。ぼくが毎週出演する『田畑竜介Grooooow Up』を放送するRKB毎日ホールディングスにしても、株式保有比率第3位は「株式会社麻生」なのである。

 麻生氏は選挙に強い。きわめて強い。小選挙区制に移行して初めての第41回衆議院総選挙(1996年)から第49回(2021年)まで、ただいま9回連続圧勝中。得票率が7割を上回るときもあった。いわゆる無風選挙。さきの麻生氏の放言はそんな力学が働くお膝元、もとい地元で出てきたものであることに留意したい。やだねー。

 さて「美しい方とは言わん」と言われた上川外相。1月30日の閣議後会見で見解を問われ、「さまざまな意見や声があることは承知しているが、どのような声もありがたく受け止めている」と答えた。少なくとも表面上は意に介さないという態度を貫いたわけだ。一部では彼女を「大人の対応」と褒めそやす向きもあるようだ。これで初の女性総理に一歩近づいた、とも。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    無教養キムタクまたも露呈…ラジオで「故・西田敏行さんは虹の橋を渡った」と発言し物議

  2. 2

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  3. 3

    吉川ひなのだけじゃない! カネ、洗脳…芸能界“毒親”伝説

  4. 4

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  5. 5

    竹内結子さん急死 ロケ現場で訃報を聞いたキムタクの慟哭

  1. 6

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 7

    木村拓哉"失言3連発"で「地上波から消滅」危機…スポンサーがヒヤヒヤする危なっかしい言動

  3. 8

    Rソックス3A上沢直之に巨人が食いつく…本人はメジャー挑戦続行を明言せず

  4. 9

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 10

    立花孝志氏『家から出てこいよ』演説にソックリと指摘…大阪市長時代の橋下徹氏「TM演説」の中身と顛末