追悼・山本陽子さん 大の日本酒党…美人女優がインタビューで語った豪快酒談議
日本を代表する美人女優、山本陽子さんが急死したのは2月20日。81歳だった。
山本さんというと、かつて交際していた田宮二郎や沖田浩之の名前が浮かぶが、芸能界では日本酒好き、麻雀好きとしても知られた。本紙「私の酒人生」にご登場いただいたのは2010年。取材場所は事務所が近い、小田急線代々木八幡駅前のカフェ。大物女優がカフェで、宣伝や告知もない酒談議の取材に応じてくれたことに恐縮し、お年とはいえ、目の前に現れた山本さんはまばゆいばかりで、伏し目がちにお話を伺った。
野村証券のOLを経て第7期のニューフェースとして日活入り。当初はアルコールを口にすることもなく、飲み始めたのは30歳前後。だが、飲めるようになってからは日本酒を冷やで一升空けたことも。それでも「たいして酔っぱらわなかった」というから、酒豪の素質ありだった。
その頃のお気に入りは静岡の「磯自慢」。器にも凝っていた。信楽、萩、益子、備前などのぐい飲みをコレクションし、気に入ったのを選んで「マイちょこ」として持ち歩いていた。
失敗談もある。奈良で行われたロケでの話。前日にホテルの部屋で日本酒とブランデーをチャンポンしてしまった。翌日は朝6時スタート。必死の思いで5時起きし、着物を着て出かけたが、完全な二日酔い。スタッフは、気持ちが悪そうでぐったりしている山本さんを人通りから避けるようにして撮影した。