追悼・中尾彬さん 無音で「ひ・さ・し・ぶ・り」と一音ずつ口の形を変えて挨拶をされた
最後にお会いしたのは、コロナが流行する前でした。新幹線の中で東京に到着した時に出口に向かっていると数メートル先に中尾さんが。長らくお会いしていないので覚えてらっしゃらないだろうなと思いながらも、目が合ったので、キャップを脱いで小さく一礼すると、最初は「誰だ?」という顔をされていらしたのが、「おぅ~!」という声にならない顔をされて、無音で「ひ・さ・し・ぶ・り」と一音ずつ口の形を変えて挨拶をしてくださいました。
そこにはやさしい、いつもの中尾さん。天国から大好きな奥さまを見守っていらっしゃることでしょう。