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本橋信宏作家

1956年、埼玉県所沢市生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。私小説的手法による庶民史をライフワークとしている。バブル焼け跡派と自称。執筆はノンフィクション・小説・エッセー・評論まで幅広い。“東京の異界シリーズ”第5弾「高田馬場アンダーグラウンド」(駒草出版)発売中。「全裸監督 村西とおる伝」(新潮文庫)が、山田孝之主演でNetflixから世界190カ国同時配信決定。

「もはや戦後ではない」は、誇らしげな復活アピールではなかった

公開日: 更新日:

 ジュリアナ東京のお立ち台ギャルをバブル時代の光景とするのは時期がずれているので間違い、と先週、物申した。

 今回もまた物申すの巻。

「もはや戦後ではない」

 いままでに何度も登場する歴史的コピーである。

 1956(昭和31)年7月17日、政府が経済白書で「もはや戦後ではない」と結びの記述でドラマチックに宣言したことで有名になり、いまでも使われている。

 執筆者は官僚・後藤譽之助とされる。

 私が生まれたのも昭和31年だから、この名コピーはより親しみやすく、記憶に刻まれている。

 日本が国連に加盟したのも1956年であり、枕ことばのように、「『もはや戦後ではない』と経済白書に書かれた」というフレーズがついて回る。

 戦後から11年が経過し、いよいよ高度経済成長がはじまり、世界に類を見ない復興となった。「もはや戦後ではない」は、そんな日本の誇らしい復活ぶりをアピールしたものというのが大半の受け止め方だろう。

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